#72 キツツキなぜつつける?その対衝撃メカニズムとアツい生き様〜キツツキ編・3【ミモリラジオ】
50年間信じられてきたキツツキの衝撃吸収説が2022年の研究で大逆転!木をつつき続ける驚異のメカニズムと、アツすぎる生き様に迫ります。
要約
キツツキが木をつつけるメカニズムを詳しく解説。特化したクチバシ、木にしがみつく仕組み、衝撃吸収の体構造について説明。しかし2022年の最新研究で「衝撃を吸収していない」という新説が登場し、従来の50年間の研究がひっくり返る。脳が小さいためダメージを受けないという仮説や、健康度外視でアツく生きる鳥の生き様について語られる。
キーワード
キツツキ 衝撃吸収メカニズム クチバシ 舌骨 瞬膜 ヨーロッパアオゲラ
文字起こし
ミモリラジオ、このポッドキャストは自然界から一つのテーマをピックアップして、その面白さを深堀るトーク番組です。 パーソナリティを務めます、ミモリのアンディです。 はい、ミモリの野田和樹です。 キツツキ編第3回でございます。 前回は、キツツキなぜ木をつつくのかっていう話、キツツキ側の理由の話をしてまいりました。 いろいろね、餌を取るためとか。 そう、あと、巣穴を作るため、その巣穴も2種類ありますよーって話をして、最後にコミュニケーション、縄張り、 つづかれる木って、当然だけど、基本的には真上に伸びていくから。 そうだね、木は真上に伸びていきますね。 そう、だから木の繊維って上下方向に走ってるんですよ。 なるほどなるほど。 そう、で、上下に走っているその繊維の隙間と隙間の間、竹矢部の間に人が通っていくみたいな感じで、 縦に走ってる繊維の隙間に縦型のマイナスドライバーを立てたようなくちばしがスッと入っていける構造をしてるんだよね。 なんか料理とかで例えると、鶏肉、 最近カズキよく食べてるよね。 筋トレ編配信しましたからね。 鶏肉の繊維、包丁入れたときに、筋繊維の方向に切ると切れやすいみたいな。 あ、それですそれです。 刺さりやすいみたいな感じかな。 それです。 キツツキも木は縦方向に伸びて、上下に繊維があるので、くちばしの形がその繊維方向に沿ってると。 それを突き刺すことで、 スルッと入っていって、穴を開けることができるっていう。 そう、だからカズキの今朝の鶏肉をさばいた包丁の動きを元々持ってるっていう構造的に。 道具だもんね。 大工道具ののみのような形とか、マイナスドライバーのような形って言われております。 ちなみにこのくちばしね、一生伸び続けるらしい。 キツツキって。 え、くちばしって伸びるんだ。 じゃないと、 削れちゃう? 削れちゃう。 サメの歯みたいだね。 そうそうそうそう。木をガンガン突くキツツキだから、当然くちばしの先っぽ削れていくんだよね。 面白い。 だから根元からちょっとずつちょっとずつ伸びていく。 すごい。 だからキツツキは木を続ける代わりに、木を続かなければいけない宿命の鳥なんだよね。 筋トレと一緒だ。 筋トレと一緒です。 筋肉もね、筋トレし続けないと。 筋トレをすることによって力が強くなったり、体が見た目が綺麗になったりするかもしれないんだけど、筋トレをやめた瞬間死亡になるじゃん。 え、面白いね。 キツツキも一緒です。 木を続けないと。 続けないと、くちばしが伸びていって多分歪んだり曲がったりしていく。 それ研究室とかで買ったらさ、 キツツキ、くちばし流すくなりすぎて。 ちょっとね、そういう文献を見つけることはできなかったんだけど。 理論的にはそうだよね。 そう、ちなみにちょっと脇道にそれちゃうけど、 キツツキがたまたまくちばしが割れてしまった場合。 割れるとかあるんだね。 そう。 どうすんの? くちばしが割れたキツツキをちょっと保護してみて、経過を観察してみたっていう研究はあった。 それは元に戻る? えっとね、戻らなかったんだけど、ちょっと伸びて形は少し整った。 あーそうなんだね。 で、そのくちばしでできる範囲で木をつつくようになったっていう研究があったりしますね。 いやー割れちゃうのか。 割れちゃうことも、他の何かしらのアクシデントによって割れるっていうことはあるらしい。 なるほど。 珍しいけどね。 ということで、キツツキはまずくちばしに大きな特徴があります。 縦長の。 縦長の飛び続ける。 木の繊維に沿ってさせるようなね。 そんな鳥がね、東京にもたくさんいるんですよね。 確かに。 ちっちゃい子ゲラという形で。 港区にもいる。 港区にもいます。 伸び続けるくちばしを持った鳥が。 すごいよね。 すごい。 そして、このつつくっていう行動を支えるには、文字通り身体を支える構造というものがしっかり木にしがみついていなきゃいけない。 そうだよね。 じゃないと、思いっきり頭を木に打ちつけた瞬間、その勢いが強すぎてポンって飛んでいっちゃうはず。 反動もあるもんね、絶対。 反動もある、そう。 だから、がっちり木に自分の体を固定した状態で続かなければいけないんだけど、でも傷すぎて手がないじゃん。 手がないから足だけでなんとかしなきゃいけないんですよ。 確かに。どうやって反動を支えてるんだろうな、足で。 そうなの。 そこで登場する足がまず、これ普通の鳥と結構違っていて、普通の鳥ってすごいイメージしてほしいんだけど、 前の足が3本、指がね。 足の指が前に3本、後ろに1本っていう形で伸びてるのが普通。 普通の鳥。 そう。水鳥じゃなくて普通の陸上の鳥でイメージしてほしいんだけど。 なんだけど、傷つきはこの前に3本ある指のうちの端っこの1本、前にある3本指のうちの左端とかに、右端とかにある1本が、これの可動範囲がめちゃくちゃ大きいんですよ。 なるほど。 可動範囲が大きすぎて、後ろにまで向けることができるんだよね。 じゃあ、どこに4本目の指を引っ掛けるかっていうのが調整できるってことね。 調整できる。だしなんなら、前に2本、後ろに2本っていう形にすることさえできる。 そうなんだ。 だからもうあれだよね。幅の広い洗濯バサミあるよね。あんな感じ。 なるほど。 あれの持ち手の4本足が突き出てるような感じにすることができる。 それで、木にしっかり足を固定できるっていう形なんだね。 ただ、これでもまだ足りない。 この2点がっちり支えてるだけでも、まだ傷つきの続いてる衝撃を支えることはできない。 200Cだからね。 そうなんです。そこで登場するのがオバネ。しっぽの羽なんだよね、キツツキの。 羽。 羽々。この羽は他の鳥の羽とか、キツツキの他の羽、他の部位の羽と比べてめっちゃ硬いんですよ。 へー。 かなり硬い羽が2本、お尻の部分から突き出ていて、なんかタキシードみたいな感じ。 タキシードって後ろからピンって出てるじゃん。 2本出てるね。 そうそうそうそう。あんな感じですごく頑丈な羽の束が出てるんですよ。 で、その羽の束の真ん中には、これまた頑丈な芯になる羽があるっていう感じで。 で、この羽がめちゃくちゃ硬いので、支えることができるんですよ、木にそれを突き立てることで。 あーなるほどなるほど。足の2本、2本2つの足? そうそうそうそう。 プラスアルファで3つ目の支える? そう。 山林車みたいな感じかな? いや山林車どころじゃないです。そのお羽がタキシードみたいに2本出ているから、4点で支えてる。 なるほどなるほど。 そう。しかもそのうちの。 車だ。 そうなんですそうなんです。しかもそのうちの2点は、前に2本後ろに2本伸びている指だから、もう何点?10点ぐらいでがっちり支えて木にしがみついてるっていう形をしてるのがキツツキ。 面白いね。タキシードの2本が木に刺さってんだ。 あれを支えにガッと固定して。 なるほど。 だからそれを言ったら、テコの原理みたいな感じで支点にしてるんだよね。 はいはいはい。 支点というか、一箇所支える場所にしてるんだよね。だからそんな感じでキツツキは強力に木を突けるようになっています。 なるほど。 ここまではそのキツツキが木を強く突くための構造なんだけど、問題はそうやって生むことができた強力な威力、キツツキが木を突く強力な威力をどうやって吸収するか。 そうだよね。今は支えることができるけども、バンってバンバンバンバンって打ちつけるときに、だから首の衝撃すごいって話をしたもんね。 頭とか頭蓋骨、頭の食らう衝撃もすごい。 そうだよね。脳振動だよね。 そこどうしてるのかっていうことなんだけど、これを支えてる、これをなんとかしている構造というものが、これまた色々あります。 まずは首の太さ。 首太いんだやっぱり。 首太いです。めちゃめちゃ筋肉もあるし、骨も他の鳥と比べて太い。 太いんだよね、首の骨。 この太い首がドラミングだとか、突いている衝撃を十分吸収することができるとされている。 そして首が吸収した衝撃が全身にその後広がっていくから、頭の上の方に衝撃がダイレクトに来るんじゃなくて、 くちばしから下あごから首を伝って全身に広がるみたいな感じで、めっちゃ受け身をしているように全身で衝撃を吸収するから脳にダメージはない。 衝撃が少しずつ全体に伝わっていくってこと? 少しずつ全体に伝わって、しかも体の後ろの方へ抜けていくっていう感じらしい。 あれ、不思議な構造だね。 そうなんです。プラス、さらに出てくるのが前骨。 下に骨って書いて。 下に骨と書く前回出てきた頭蓋骨の周りをぐるっと回っているめちゃめちゃ長い傷つきの下ベロを収納するためのパイプみたいな骨。 首筋のところから頭に回って、鼻のところまでついているシートベルトみたいなやつだよね。 そうなんです。頭蓋骨の外側に巻きついている骨。 これさっきパソコンでアンディ君に見せてもらったけど異様だね。 絶骨キツツキでぜひ皆さん検索してほしいです。びっくりする。 全然異質だもんね、鳥の中で。 だからキツツキの頭蓋骨見て左右対称じゃないんだよね。 そこに斜めに走っている下を収納する絶骨があったりするから、なんかすごい不思議な見た目をしています。 この絶骨が硬い骨というよりかは細くてしなやかでちょっと柔らかい独特の構造をしていて、これがシートベルトみたいな感じで。 本当にシートベルトみたいだね、じゃあね。 そんな感じで頭蓋骨に巻きついているから、これで衝撃を吸収することができるとされているという感じですね。 ちなみにこの下の先っぽには、ちょっと前に話したけれども返しがついていて、木の隙間とか開けた木の穴に差し込んで幼虫とかを引っ掛けて釣り上げて食べることができるみたいな。 そんな高性能な鞘とした。 本当道具だね。 そうなんだよね、本当特化している感じ。 鳥のカラセンでもやったけど、くちばしってめちゃめちゃ道具感ない。 それに合わせて体が出来上がっていくじゃん。 そうなんよ、そうなんよ。 ちなみに前回、絶骨は下から顎から、そして頭の後ろの部分をぐるっと回って、そして左の鼻の穴を通るって言ってたんだけど、 ちょっとそれ間違ってる部分があって、赤ゲラっていう身近な北海道だとキツツキだとか、あとは青ゲラ、これは本州とかによくいるキツツキ、日本固有種なんだけど、 の場合は右の鼻の穴に通るらしいです。 ちょっとそれ間違えてました。 でもキツツキの種類によって右か左かが変わるってこと? 変わります。 そうなんだ。 そしてキツツキによっては左右対称にY字型に伸びていく絶骨もあったりするっていう感じなので、 これも種類によっていろいろだね。 なるほど、めちゃめちゃ人間からしたら、あ、そうなんって感じ。 そうだよね。ちょっとこれ細かいところだけど、キツツキ好きの方たちにも一応言っておいた方がいいなと思って、ちゃんとしようと思って訂正します。 ちなみにね、この右の鼻の穴に舌が収納されている、ベロが絶骨と一緒に収納されているから、キツツキって右の鼻で息できないんですよ。 あ、そうなんだ。左の穴でしか呼吸できないってこと? 右の鼻の穴は舌のために捨てたっていう感じ。 なるほどね。 呼吸としては。 そうらしいです。なので呼吸は左の穴だけで行うっていう感じ。 なるほど。人間だとね、5時間に1回とかって右の穴で呼吸するときと左の穴で呼吸するときが分かれてるってヨガの先生言ってた。 ヨガの先生が? だから右の穴を今押さえてもらうと、どっちか呼吸しやすいはずなんだよね、左の穴か右の穴かが。 キツツキは、 そんなのね、捨ててるから。 捨ててるからね。 陽の呼吸、陰の呼吸って言うって言ってたよ。 陰の呼吸? どっちかが陽で、どっちかが陰って言ってたから。 明るいくらいの陰陽ね。 だからキツツキは陰か陽のどっちかを絶骨にしてる。 絶骨にしてる。キツツキ鼻詰まったらどうなるんだろうなとか一瞬思ったことはあるけど。 いやーどうなんだろうね、風邪ひく…いやー。 分からんね。 分からんね。 ちょっとこればっかりは分かんないです。 で、続きいくと、まだまだキツツキの衝撃を吸収する構造というものがあるんですよ。 大きい特徴として書かれていたのが頭蓋骨、頭の骨の構造ということで、これがスポンジのような構造をしているらしいんだよね。 柔らかいってこと? 柔らかい。 で、衝撃を吸収したり後ろに逃していく構造をしているらしくて、これによって少しずつ衝撃を後ろに飛ばしていくから、キツツキは脳震盪を起こさない、衝撃を吸収することができるっていう話があったりします。 で、どんどん行っちゃうとまだまだ実はあって、これすごい大事だね。 第三のまぶたがあります。 なんてなんて。 第三のまぶた。 第三のまぶた。 めっちゃインドっぽいね。 第三の目みたいな感じね。 ガルシムっぽい。 そうだね。 第三のまぶたと呼ばれる瞬幕っていうものがありまして。 瞬幕。 これね、キツツキだけに限らないんだよね。 いろんな鳥、そして爬虫類とか、あとサメとかにもあったりする。 人間はないよね、ちなみにね。 人間はないね。 ないよね、瞬幕。 瞬幕ないです。 どういう役割があるのかな、それは。 あの、例えば空を飛んでるとするじゃないですか、カズキが。 高速で、時速何十キロかで空を飛んでいる。 あるいはバイクに乗ってる時をイメージしてもらったらいいかもしれない。 で、すると、なんかこう目の前から砂ぼこりだとか、ちょっとホコリがバッて飛んできたりすることがあるかもしれないじゃん。 その時にスピードは出してるし、なんだか飛んでるから、ちょっとこの砂ぼこりが目に入るのは嫌だ。 嫌なんだけど、でも目を閉じたら危ないじゃん。 そうだね。 飛んでるから、今。 手もないしね。 森の中で飛んでるから。 確かに。 そんな時に薄いまぶたみたいなものがあって、瞬幕っていう。 あ、瞬幕ってのは薄いまぶたなんだね。 そうなんです。 あの、若干目の前の光景が分かるかな、分かんないかな、明るさとかは分かるみたいな。 そんな感じの薄いまぶたが瞬幕なので、飛んでる時に目をガードするゴーグルの役割だったり。 なるほど、なるほど。 そう、あるいは飛んでる途中さ、ヘルメットとかゴーグルつけてなかったら、めっちゃ目乾燥するじゃん。 あ、ドライアイオー。 ドライアイオー。 まさに僕はコンタクトで、原付きね、よく離島に行ったら借りるから、めちゃめちゃ目乾燥するよね。 あ、そうなんだ。 だから薄めで運転するんよ。 えー、あ、それ瞬幕。 瞬幕ね。 だから僕に瞬幕があれば、そんなことは、そんな苦しみを味わわなくていいってことね。 そうなんです、そうなんです。 あ、羨ましいな瞬幕。 なんか便利そうでいいよね。 めちゃめちゃ便利だと思う。 俺もまあ、欲しい瞬幕。 欲しいものって聞かれたら、瞬幕。 瞬幕。 そう、そんな瞬幕があるのが、まあ結構いろんな通りがあるって言ったんだけど、 キツツキの場合はちょっと使い方が違っていて、 はい。 つつく時にも使うんですよ。 どういうこと? っていうのは、ものすごいスピードで木にくちばしを突き立てると、感性の法則が働いて、目が飛び出しかでないらしいんですよね。 なるほど、それを瞬幕で、 抑える。 抑えるってことか。 シートベルトだよね、だからこれも。 いや、すごいね。 だからあの、20秒に、あ、じゃないや、1秒に20回、そう。 そうだから、1秒に20回木を突くドラミングの時なんだけど、毎回瞬幕閉じてるみたいです。 あ、そうなんだ。 なんかね、そういう写真とか動画もあったりした。 へー。 そうだから、これかなり大事ですね。 すごいね、瞬幕がもしキツツキなかったら、その辺に目玉がめちゃめちゃ落ちちゃうってことだよね。 落ちるかもしれない、そうそうそうそう。 いやー。 めちゃくちゃ危ないですね。 いや、大変だな。 っていう感じで、キツツキの体は、体を支える構造だけではなくて、特に、 面白い。 衝撃。 衝撃をいかに、柔らげて逃していって、ダメージを食らわないようにするかに特化している。 っていう研究がこれまで50年以上されてきました。 改めて、キツツキってさ、あのモンスピードで木を突くわけじゃない。 そうなの、そうなの。 だから異常じゃん。 普通の鳥からしても、他の生き物からしても。 だから、やっぱ体に異常なことをしてるからさ、異常が起きるわけじゃん。 それを防ぐために、タキシードとか。 そうだね。 体を抑えるための。 そうそうそうそう。 瞬幕とか。 そう、とか、衝撃を吸収するいろいろな構造とか。 そういう機能を搭載していたキツツキが残っていって、今に至るっていうことだと思われていました。 え? 去年までは。 違うの? 去年までは。 去年ってなに、2022年ってこと? 2022年の7月14日に、これまでのその研究をガラッと覆す論文が出たんですよ。 これまでの。 50年、でも50年やってたんでしょ、この研究。 そう、その蓄積を一気にひっくり返す論文が出たんだよね。 めちゃめちゃホットじゃない、それ。 めっちゃホットです。 よく見つけてきたね。 キツツキ業界に激震が走ってると思う。 すごいね、シートベルトしないと。 そうだね、衝撃に備えないとね。 で、これはですね、ベルギー、アントワープ大学とかが中心になった国際チームで、キツツキの衝撃について研究したんですよ。 で、この人たちやっぱすごくって、もう本当に専門家の研究者の人たちが集まって国際的なチームを作って研究しているから、 彼らは実はキツツキの頭蓋骨とかは衝撃を吸収していないんじゃないかっていう仮説を立てたんだよね。 え、どういうこと、逆じゃない? それは言われてみれば確かにそうかもなって思うところではあって、 っていうのは、衝撃を吸収する金槌をイメージしてもらってください。 その金槌自体が衝撃を吸収するみたいなものをイメージしてもらったら、 それってバネみたいな金槌だから、木に対してあんまり威力を与えられないんじゃないの?って。 なるほどね。だからトランポリンを人間が飛んでも足痛くないのって一緒ってことか。 そう、ゴムボールの先っぽにトゲみたいな部分を作って思いっきり木を叩いたとしても、そこまでの威力はないんじゃない?みたいな。 確かに確かに。だから作用反作用ですね。 そうなんです。 威力を吸収してしまうのならば、くっついたものに対する破壊力もないよねっていう話か。 そうそうそうそう。それも吸収しちゃって木に穴開けられないよねっていう仮説をこの研究チームは掛けた。 確かに言われたらそうですね。 そうなんです。 じゃあさ、どうしてんの? で、研究したらしいんですよ、このチームは。 キツツキ3種類の高速ビデオを解析して、キツツキのコンピューターモデルを構築した。 すごいな、めちゃめちゃ本気やん。 めちゃくちゃ本気です。 すると、キツツキが木と衝突した際の衝撃を全く吸収せず、頭蓋骨による衝撃吸収が実際には木をつつく上で不便になることが判明した。 あ、そうなんだ。 で、この研究チームの結論を一言で言うと、キツツキの頭は衝撃を吸収する構造はなく、むしろ硬いハンマーのようである。 え、じゃあめちゃめちゃキツツキはさ、我慢してるってこと? で、じゃあなんで脳震盪起こないのってなるじゃん、そう。 脳震盪なんで起こないってなるし、首のほうが大丈夫ってなるし。 なるなるなる。 いや、で、この研究チームの主張としては、キツツキが脳震盪にならないのは、なぜかといえば脳がちっちゃいからであるっていう。 え?脳が単純に? 脳がちっちゃくて軽くて、2gしかないらしくて、まあ種類にもよるけど。 すごいちっちゃいね。 めちゃくちゃちっちゃい。 で、しかもそのちっちゃい脳が頭蓋骨の中にぴったり、隙間がないように収まってる。 へー、あ、わかったわかった。あの引っ越しの荷物とかで、ダンボールをパンパンにしたら中が動かないから揺れないってことね。 そう、それでダメージを負うことがない。 なるほどなるほど。 っていう研究結果が出たんだよね。 へー。 だからもう、キツツキが脳震盪を起こさない、火をつついていられるのは脳がちっちゃいからっていう。 面白いね、でもそれ知能をさ、発達させればいいと思ってるじゃん。 そう、基本的に僕たちはね。 我々ホモサピエンスは、ずっとやってきてた小学校から。 そう、脳がでかければでかいほどいいし、だからイルカはすごいぞとかさ、 そうだね。 言っちゃってるじゃん僕ら。 言っちゃってる言っちゃってる。 それもうキツツキ鼻で笑ってるから。 確かにね、知能が脳を大きくすれば、 きつづけないじゃんって。 そうだよね。 脳をちっちゃくっていうか大きくしないっていう進化があってこその、あのキツツキのつつき方なんだね。 そうなの。 なるほど。 そう、そんな鳥が今全世界に230種類も覇命してるんですよね。 すごいね。 すごい、で東京にも進出しているっていう感じなんです。 東京にも進出しているっていう言い方、大体あれじゃない? なに?バンドとか? バンドとかさ。 ひっさけてってやつ。 なんか地方の飲食店とかじゃない? そうだねそうだね。 キツツキも。 生息域を拡大しているからね。 いやーすごいですね。 ということで、キツツキがこれで最終的に何を伝えたかったか、伝えたかったかっていうと、 キツツキがなぜ火をつつくことができるのか、これ厳密にはまだわかってないです。 そうかそうか、50年間体の衝撃を逃がすとか、シートベルト。 その研究の蓄積が進んできたんだけど、 なんだけど別のアプローチから研究したら全く違う結論にたどり着いて、 それが最新の科学論文として出回って、発表もちゃんとされているので、 科学の発展とか、生き物の構造とかを理解する歩みっていうのは本当に一言ずつなんだなっていう。 確かに確かに。 だからそれがまた覆されるかもしれないし。 全然その可能性はある。 いやー見守りラジオっぽいな。 ちなみにね、キツツキは実はダメージを食らっているっていう研究もあります。 普通に? いやいや、大変だな。 脳震盪こそを起こしてないんだけれども、キツツキの標本を結構たくさん、 まあ結構たくさんではないな。 この研究はそれが問題なんだけど、サンプルが少ないっていう問題があるんだけど、 キツツキの標本を何個か使って、脳のサンプルを取り出して、 それを他の種類の鳥と比べたらしいんですよ。 なるほど。 キツツキの脳と他の鳥の脳を。 気を綴かない鳥の脳を比べてみた。 なるほど。 するとどういう違いがあったかっていうと、 キツツキの脳の方がアルツハイマー病、脳の病気の原因になるタウタンパク質っていうタンパク質がちょっと多めにあったっていう。 なるほど。 そういう結果が。 ってことはキツツキと普通の鳥だとキツツキの方がアルツハイマーになりやすいってことね。 っていう可能性がある。 あるってことね。 これもすごくややこしいのが、このアルツハイマーの原因になっちゃうタウタンパク質っていうもの、これがどうアルツハイマーに作用するのか、 なんでこれがアルツハイマーにどう関わってるのかっていうのもまだまだ緊急の途中なんだよね。 脳だしね。 最近になってそのメカニズムの論文も出てたんだけど、結論まだまだこれからっていう感じ。 キツツキの続いてる謎っていうものは。 でもその話を聞いて、キツツキは健康のために生きてるんじゃないんだなって思った。 そうだね。 だって生きていくために体を最適化させて、アルツハイマーになる可能性っていうのを含むわけじゃん。 そうなんです。 いいよね。 熱く生きてる生き物なんだよ。 長く生きるためとかじゃなくて、生きていくために生きてるんだよね。 そう、特化してるっていう、結果的にそれで特化してるっていう生き物だよね。 なるほど。 だからもう日本全国、そして世界各地に暮らしていて、しかも身近な街路樹にも実はいるよっていうキツツキたちは熱く生きてる鳥なんです。 なるほどね。 小鳥であっても。 なんかその人間から見たら欠陥だよねっていうアルツハイマーになりやすいとか。 そうだね。 ちょっと冷めた目線持っちゃうよね、それ聞くと。 持っちゃうけど、なんか多分僕らも二足歩行になった瞬間に腰痛になりやすくなったとか言うじゃん。 そうだよ。 だから、キツツキからしたらそれもバカだなみたいな。 そうだよね。 立たなきゃいいのに。 立たなきゃいいのになるよね。 なるなるなる。 なるほど。 なんかすごい面白かった、その欠陥というものが他の生物から見たら欠陥だなって言うけど、それをより上回る生存確率を高める長所があるっていうのが面白いですね。 その点キツツキはダメージを引き受けながらも、それを受け入れた種類たちが今まで生き残ってきて現在に至るってことでもあるし、 人の場合も腰痛っていうリスクとかを引き受けながらも、 脳をでかくしてるもんね。 それで生き残って来れてるっていうところもあったりするんだなっていうことでした。 ちょっと長くしまって超対策的な、対策的な感じになっちゃいましたけれども、これでキツツキはなぜ木を築くのかっていうお話以上になります。 じゃあ次回は。 次回最後になるんだけれども、キツツキは木を築いて巣穴を、自分のお家とか卵を育てる巣を作るじゃないですか。 そうやって作った巣というものが自然界において結構大事な役割を担っているという側面の、これまたイメージ全然今湧かないと思うんだけど。 そうだよね。見たことない人の多いだろうからね。 そうだよね。けどこれ東京でも行われている、港区でも行われている営みなので。 皆さん気づいてないってやつですね。 そうなんです。これを喋っていこうかなと思います。 楽しみです。 ありがとうございました。 ありがとうございます。